おはこんばんは、おばサラです。
職業:社内SE(えすいー SE=システムエンジニア)
会社の中で、会社の仲間が使う社内システムについて、仕組とあわせて計画、開発or導入してお届け、サポートまでするパートを担っています。
社内SEは相手が社内の仲間であるため、納期(リリース日)について、外部のお客様と比べて双方の事情により変わることが多いです。
結果、イレギュラーな事(想定外の出来事や検収中の要望追加など)が起きた時に「なるべく品質・要望100%でお届けしたい」ために「リリース日が当初予定より遅れていく」ということがままあります。
一般的に高品質であること、要望に応えることは良いことであるために、特にしっかりしたメンバーほど、陥りがちな状況です。
しかも本人も
「その仕事の日付を変更する」
→「すべての仕事の日付は変えられないため、他の仕事と重なっていく」
→「ひたすらがんばるも、ゴールが遠のいているため疲れてくる」
→「結果、効率が落ちてさらに遅くなる」
と悪循環になりがち。
昨今、社内システムへの要望は「一度で大きな効果をズバッとあげる」以上に「小さくともいち早く効果をあげていく」が大きくなってきている、と感じます。
世の中の多くのシステムが「アップデートできる」仕組みに移行していることと「進化によりシステムの<価値>はすぐに陳腐化する」という考えが一般的になってきたことによるのではないかと思います。
そのため、「納期を遅らせて品質・要望を100%」よりも「当初想定よりも劣るが、より短期でできる方法に切り替える」「一旦リリースして、その後こまめにアップデートする」方向で調整することをメンバーに提案しています。
これらはもちろん相手に伝わるのですが、「腑に落ちる」状態までに至らない。なんと説明してよいか考えていた時に、状況を「ラーメン作る時」に例えると良いかもしれない、と思いつきました。特に「家族にラーメンを作る時」
---------
私「ラーメン作るね。トッピングは煮卵とチャーシューでいいかな」
家族「OK」(要件確定)
~ラーメン作成中~
私「え?!煮卵がない!」 家族「あー、昨夜おやつに食べちゃった」(想定外の出来事)
→家族「えー!メンマないの?ほしかったなー」(検収中の追加要望)
---------
こうなったときにおそらく
「煮卵つくるね」「メンマ買ってくるね」となることはまずないかと思います。
だってラーメンがのびるから
たいていは
「じゃあ半熟卵で」「メンマは次のときにはつけるね」
など、ラーメンをすぐ食べる前提で調整をすることかと思います。
(もちろん、「醤油ラーメンじゃなくて味噌ラーメンが食べたかった」レベルの本質的な齟齬は別のお話)
社内システムはラーメンほど「タイミングが最優先」なことは少ないために、ついつい「100%」を目指しがちですが、本来はラーメンと同じように「納期を犠牲にするほどの問題かどうか」という点を第一にトレードオフを考えたほうがよいことが多い。
(ラーメンを食べて満腹≒システム利用による効果をえる)
「いつも予定を変更している。自分は理想主義すぎるのか?」
「いつも工数が膨らんで苦しい、自分の効率がわるいから?」
などで悩んでいるどなたかのヒントになれば。
※ラーメンに関する部分はフィクションです。私がラーメンの具を相談する相手は家族ではなく冷蔵庫。