おばサラ日記

50代おばはんサラリーマンの徒然日記

『失敗の科学』(マシュー・サイド著)【読了本紹介】

おはこんばんは、おばサラです。

 

先月末日に読了した本の紹介です。

 

 

(2022/7/1現在、prime reading読み放題対象です)

 

帯には「小説のように面白い!」とありますが、人の恥や失敗に対して「共感性羞恥」が働くことが多い私には、なかなか読み進めるのが厳しい本でした。

特に医療や航空の世界での取り返しのつかない失敗についての記述が失敗ケースとして多くでてきます。

そのため、ケースを読み終わるたびに本を閉じては、気持ちを落ち着ける、という状態。

ですが、そのような失敗と向き合う、必要ならば失敗が起きることを前提としなければ人の判断は正しく進化できない。

人が失敗に向き合うことはとても難しく、それゆえにこそ向き合わなければいけない、というとても厳しくも正しい訓えを説く内容でした。

 

失敗の原因は何か?その悲劇を防ぐ方法は何なのか?

物事を1%にまで分解してマージナル・ゲインを重ねることで、物事は大きく変わっていく。しかしそのためには「1%の違い」を計測するための失敗が不可欠であり、失敗に向き合う事が必要である。

人が失敗に向き合うためには「心理的安全性」が不可欠であり、失敗で人を責めることをやめなければならない。それでもなお、人は失敗を無意識に避けてしまうものであり、そんな特質への理解も不可欠である。

 

システムエンジニアの世界では、「人は必ずミスをするものである」という前提を常識としているため、厳しい医療の世界よりは多少はましなのだろうと思います。

それでもシステムが複雑化して「一つの失敗」が連鎖して引き起こす影響は大きくなる現代において「ミスを前提とする」ことと「失敗がゆるされない状況」の両立が求められていると感じます。

 

今の自分の中での回答は

「小さな失敗に対しても必ずそこに至る仕組みを解明して改善という決着をつける。」

「自分も他人も責めずに仕組みを共有する。人はミスをするという常識を前提とする」

「小さな失敗を見逃す怠惰を避け、小さく変わる労力を惜しまず、常に変化し続けることを目指す」

です。

言うは易し行うは難し。

引き続き「15分は人生の1%」の心で、小さく変わっていくことを意識していきます。